09年9月議会
今議会では、20年度の決算審査が行われることになり、一般会計・特別会計を審査する『各会計決算審査特別委員会』と企業会計を審査する「企業会計審査特別委員会」の2つの特別委員会が設置されました。私は、各会計の決算委員会に所属し、20年度の事業と決算について質問しました。また決算の採決では、一般会計、国保特別会計、後期高齢者医療制度特別会計、介護保険特別会計、駐車場特別会計などに反対(不認定)しました。
一般質問
１、防災対策(6/23の大雨による阿寒本町地区の被害について)
問 7/15の土木現業所へ副市長や行政センター長などが要請に出向いたとのことだが、どんな要請を行ったのか。
答 阿寒川の改修を要望した。土現は桜田橋や阿寒市街地の河川の土地測量を行い、優先度の高いところから順次整備したいとのことだった。
問 今後の阿寒川、舌辛川の改修、治水対策として、どんなことが必要か。
答 舌辛川については積もった土砂の撤去を要望している。また、上舌辛地域の築堤建設の用地買収をすすめているところだ。
| ２、土地区画整理事業(昭和中央土地区画整理組合の賦課金について) 問 賦課金について。分割納付の希望が出されたのは何件か。 答 128人から申し出があった。 問 清算金を未交付になっていた人たちには、その後清算金は支払われたのか。 答 賦課金と清算金の相殺はしたが、残りの支払はまだ行われていない。 問 納付期限であった7月末までに納付された賦課金の件数と金額はいくらか。 答 件数では277件(27%)、金額は答弁できない。 問 釧路市の貸付金に対する返済はいつ行われたのか、返済金額はいくらか。 答 8/20に1千万円返済された。また賦課金583万円と貸付金を相殺した。 問 市の貸付が完済できなかったわけだが、今後どうするのか。 答 これから複数回の説明会をすることになっている。その後法的手続きに入る。早期完済に向け、組合の努力を見守りたい。 問 保留地のこの間の販売状況はどうか。 答 保留地の販売も不振で4月から9筆しか売れていない。 問 組合の経営はすでに破綻していると認識すべきではないか。 答 組合の努力を見極めたい。 |
３、総選挙(投票所では靴を履き替えずに投票できるように)
問 市としては、投票所にシートを敷くなどして靴を履き替えないで投票できるような投票所を増やしていきたいと考えているのか。
答 高齢者の多い地域から順次拡大していきたい。
財政経済常任委員会の審査
企画財政部
問 政権交代で国は補正予算の一部凍結を打ち出しているが、市の補正予算が影響を受けることはないか。
答 すでに国の内示を受けている交付金であり、凍結されるとは考えていないが、詳しい説明はない。
問 法人市民税で例年の3倍近く過誤納金が生まれたのはなぜか。
答 3月期決算の会社がほとんど赤字決算となり、予定納付された法人市民税を今回還付することになったものだ。
問 所得税法56条があるために、白色申告の事業者は家族に低賃金しか支給できない構図になっているのではないか。
答 控除限度額以上の給与の支給はできない。
問 定住自立圏構想について、広域合併した市は単独で中心市宣言ができることもあり、釧路市として検討すべきでないか。
答 広域合併の市は単独で中心市宣言ができるが、その際の条件に5自治体以上の合併という条件があり、釧路は該当しない。
問 土地開発公社の健全化について取り組んでいるが、公社はその後廃止するのか。
答 将来像は決まっていないが、公共用地の先行取得という役割はあると考える。
水産農林部
問 魚揚場事業会計が資本不足比率が20%を越えたため、外部監査を行うことになったが、どんな監査が行われるのか。地方財政の専門家に外部監査を依頼すべきでなかったか。議会にはいつ報告されるか。
答 収支の改善策などについて監査報告が出される。釧路市内の公認会計士から選んだ。監査報告は11月には取りまとめられ議会にも報告される。
問 牧草やデントコーンが不作と伝えられるが、どんな対策を講じているか。
答 6月の低温、7月の長雨で生育はよくない。例年の7割程度との推測もある。ビール粕なども使い、価格が上がり過ぎないようにしたい。市としても様々な支援を考えたい。
問 振興公社の経営改善には、リフレの見直しが不可欠ではないか。
答 指定管理者の3年目がはじまったばかりですぐにどうのこうのとはならないが、振興公社の経営努力を見守りたい。
経済部
問 阿寒町観光振興公社について、赤いベレーと自然休養村のみに事業を縮小することを考えるべきでないか。
答 いずれも利用者は減っている。タンチョウの里ネツトワーク会議などをつくり、受け入れ態勢を整備して集客増につなげたい。
問 赤いベレーは阿寒本町に近い唯一の入浴施設であり、将来ともに存続させるべきでないか。
答 そうした地域の事情は承知しており、これからも利用しやすい施設となるよう指導したい。
問 来春高校卒業予定者の就職状況が厳しい。市として対策を講じるべきでないか。
答 あらゆる機会に雇用機会の拡大を訴えたい。来春の市の臨時職員の採用枠拡大については状況を見極めて検討したい。
問 和商が買い物困難地域に買い物バスを出すことにした。こうした民間の取り組みを市としても推進することはできないか。
答 一般論としてはむずかしい。市の協力のあり方は検討したい。
問 企業誘致補助金についてコールセンターに偏りすぎているのではないか。
答 北海道もコールセンターに的を絞って企業誘致をすすめてきた。長期的な視野で考えたい。
問 中心市街地活性化について、民間の再開発ビルと河畔駐車場での新事業の2つの核事業が検討されているが、優先すべきはどちらか。
答 再開発ビルを最優先に考えたい
問 中小企業経営安定資金の融資期間は3年になっているが、丸釧なみに7年にできないが。
答 利率を低く設定し、小回りの効いた回転の早い資金を調達するものと考えている。毎年見直すことになっているので、実際どうなっているかを見ていきたい。
20年度各会計決算審査特別委員会の審査
監査委員の講評
問 一般会計の財源対策として、特別会計などの基金からの借り入れが行われているが、どう考えているか。
答 基金の目的遂行の障害にならないようにすべきと思う。
選挙管理委員会
問 開票作業を釧路・阿寒・音別と三箇所で行っているが、一箇所でまとめて行うことはできないか。
答 次の市議選は全市一区となることから1開票区とすることを検討したい。ただし投票時間の繰り上げも検討しなければならない。
企画財政部
問 財政健全化の4指標について、釧路市は全国的にどの位置にあるか。
答 19年度でみると全国の市町村(1,810)のうち、悪い方から見て、実質連結比率は37位、将来負担比率は93位となっている。
問 市債の大きな部分を港湾建設債が占めているが、どう考えているか。
答 港湾債の大きな部分は国直轄工事の負担金だ。翌年度の事業量について、国と相談しながら適切に決めて進めている。
問 各基金から貸付を受けているが、ほとんど返済計画通りに返されていないが、どう考えているか。
答 各基金に迷惑をかけないよう計画に沿って返すことが当然だが、一般会計の状況もあり、計画通りの返済は約束できない。
問 土地開発公社が20年度に購入した処分困難地だけで、1.2億円の損失を出しているが、責任をどう考えるか。
答 当時の判断により適切に行われた結果と考えている。
問 振興公社の経営改善についてどう考えているか。
答 民間の弁護士・公認会計士なども含めて検討している段階でまだ決まっていない。第三セクター改革推進債を活用することになると思うが、検討委員会の結論を待ちたい。
総務部
問 1億円以上の発注工事のうち、市外の業者が落札した1件を除き、落札率は95%前後になっている。これをどう考えるか。
答 適切な単価で積算した予定価格に対してのものであり、適切なものと考える。
問 釧路市の仕事は釧路市の業者、阿寒の仕事は阿寒の業者が落札しているのはなぜか。
答 全市一括での扱いをしており、特別扱いはない。
問 公共事業に従事する労働者の賃金について、適切な労賃を確保するよう元受会社に賃金の報告を求めることはできないか。
答 賃金ついては労使の合意で決められるものと考えている。適正な労賃を確保するよう元受会社には、積算賃金を例示した書面を交付しているが、報告を求めることは考えていない。
問 小規模事業者登録制度による発注件数、金額が減っているのはなぜか。
答 原因は分析していない。各課につぶさに情報を伝えるなどして努力したい。
水産農林部
問 使っていない市営牧場があるが、どう考えているか。
答 あまり使っていない阿寒の牧場については、釧路市に統合できないか、JA阿寒と協議していく。
経済部
問 季節労働者の冬季就労事業をふやすことはできないか。
答 長期に継続してできるよう事業を精査した結果、現在の事業費になっている。
問 この間、工業等振興条例に基づいて補助金を受けた会社のうち撤退・縮小した企業はないのか。防ぐことはできなかったのか。
答 海鮮工房が倒産し、T・Zoneが事業規模を縮小した。しっかり精査した上で補助金は交付したものだ。
住宅都市部
問 理事会が開けないような土地区画整理組合に毎年補助金を交付していることに問題はないか。
答 理事会が開かれないことで新しい議決はできないが、従来の方針通りのことはできる。この補助金は、組合を通して金融機関の返済に充てられるだけのものであり、問題はない。
問 市営住宅の競争率が高い。市営住宅を増やすべきでないか。
答 計画では、現在の全住宅数に対する市営住宅の比率を維持することにしている。
問 住宅公社の小規模事業者登録制度による発注が少ないのではないか。
答 緊急のものが多く、7件しか発注できていない。更に洗い出しをして、強く指導したい。
(駐車場事業特別会計)
問 予算と比べ7百万円も使用料収入が減ったのはなぜか。
答 近隣に新しい駐車場ができたこと、中心街の景気が低迷したこととあわせ、燃油高騰の影響もある。
問 錦町駐車場単体で考えると収支はどうか。
答 毎年度1000万円ぐらいの赤字になっており、公債費の償還の負担の重たい28年度までは、このような状態が続く。
問 一般会計に基金から貸し付けたものが計画的に返済されていないがどうか。
答 少しずつでも毎年返していただかないと困る。
港湾部
問 苫小牧に流れている貨物を釧路港に回帰させる施策を講じているが、その効果はどうか。
答 すぐ高架の出るものではない。根室や十勝、北網などでポートセールスをしてしている。
問 新たな航路拡大の可能性はどうか。
答 まず貨物を確保することが先決と考えている。
問 国の直轄工事負担金の中に人件費や営繕費が含まれていたのか。
答 全体の事業費のなかで、開発職員の人件費で1.1億円、事務費1150万円、開発の庁舎などの営繕費253万円などの地元負担があった。
市民部
(国民健康保険特別会計)
問 後期高齢者医療制度が始まって、国保の医療費が増加しているのはなぜか。
答 総体の医療費が増えているためと考えられる。
問 保険料滞納の理由は何か。
答 収入減少、借金苦、倒産と失業が上位3つを占めるなど、ほとんどが経済的理由によるものだ。
問 基金は全道的に見てどうか。
答 北見市と釧路市が多い。
問 特定健診の受診状況はどうか。
答 20年度は11.6%と目標を下回った。
(後期高齢者医療特別会計)
問 制度1年目の釧路市の被保険者の医療費の増減はどうだったか。
答 19年度は一人当たり88万円だったが、888,181円になって、少し増えた程度だ。
問 全道的には短期保険証を全く交付していない自治体もあるがなぜか。
答 未納がないということではない。適用除外の人をはずした結果、ゼロになったものと考えている。
問 後期高齢者医療制度の廃止を国は明言しているが、どう認識しているか。
答 現時点でどうなるかは分かっていない。制度廃止による混乱は避けてほしい。国を保険者とする医療制度の一本化を望んでおり、その方向で改革されることを期待したい。
環境部
問 粗大ごみ破砕センターを購入したが、稼働率は20%以下と大きく落ちている。費用対効果を考えるとどうか。
答 容器プラスチックの再資源化と合わせて、破砕センターの業務も大幅に見直した。全て手作業の分別をしており、処分場の延命にも役立っている。市が施設を建設すると20億円、民間が建てると5億円と見積もられ、太平洋が建設し、市が建設費を補助してきたもので、5800万円で購入したことは適切なものと考えている。
福祉部
問 高齢者バス等利用助成について、ガソリン件やタクシー券も使えるよう、抜本的な見直しをすべき。
答 様々な提言もいただいており、制度そのものについても検討していく。
問 生活保護の国の財政的な支援はどうなっているか。
答 生活保護費の3/4は国庫負担金で、1/4と事務費は、地方交付税で見ているとされているが交付税はよく分からない。適正な交付税措置をするよう求めている。
問 この間の生活保護の状況はどうか。
答 去年ぐらいから保護率が急上昇している。失業による保護開始が増え、就労による保護廃止が減っている。
問 ぬくもり助成金について、父子家庭にも拡大できないか。
答 20年度、臨時措置で父子にも拡大したが、今後も父子家庭を対象に加える。
(介護保険特別会計)
問 基金から一般会計に貸し付けているが、返済や活用策はどうか。
答 22年度から返済を受け、基金を活用して保険料の軽減をはかる予定にしている。
問 音別で特別養護老人ホームができたが、待機者はどうなったか。
答 在宅で介護度4・5の待機者は、154人から138人に減った。
問 阿寒や音別で市が事業者となっている地域包括支援センター、ヘルパーなどについて、民間委託などを考えているのか。
答 地域包括支援センターは当面市の直営で行いたい。ホームヘルパーは民間の事業者の引き受け手がいない状況だ。
こども保健部
問 トワイライトステイやショートステイの利用状況はどうか。
答 以前はまりも学園のみで行っていたが、里親宅も利用できるようになって、利用件数は増えている。就学前の子どもの利用が多い。
問 母子寡婦福祉貸付金の利用状況はどうか。
答 ほとんどが高校以上の就学支度、修学資金として利用されている。経済的支援としては有効であり、様々に周知に努めたい。
学校教育部
問 学校図書費の増額を図れないか。
答 蔵書が充足していないことは認識している。全体の教育予算を確保する中で検討したい。
問 特別支援教室に配置されている指導員について、嘱託から臨時職員化が進められているが、臨時職員は長期休暇の供与補償がないなど、問題があるのではないか。
答 できるだけ長期休暇に研修などを入れるなど工夫している。
問 修学援助の制度案内を市のHPでできないか。
答 検討したい。
問 教材費の父母負担を軽減するため、教材整備費を増やせないか。
答 学校現場からは増額を求める声が上がっている。教育予算全体のなかで考えたい。
生涯学習部
問 図書館が指定管理者になったが給与はどうなったか。
答 市の嘱託職員17人のうち11人が指定管理者に移った。月額にすると1万円弱増えた。ただし年収ベースでは手当の分が無くなったため、減っている。ただし昇給もあり、臨時の時間単価は市の場合より高めに設定されている。
問 放課後こどもプランについて、利用者はどうか。
答 児童館が遠い興津小学校で開設していることもあり、80名の登録があるが、そのうち60名は3年生まで、7割は共稼ぎ・ひとり親家庭など、学童保育の代替の役割を果している面もある。
問 放課後こどもプランを長期休暇中も開設することや、コーディネーターなどの人件費を引き上げることを検討できないか。
答 現状ではむずかしい。
消防本部
問 消防の広域化はどう進んでいるか。
答 釧路管内の首長の合意はまだ得られていない状況だ。